第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ
「 」
「――――織っ」
…?
「――――沙織っ!!」
刈真君の… 声…?
「沙織っっ!!!!」
!!!!!!!っ
沙「はぁっ」
刈「沙織っ!!」
私は目を開ける。
すると、目の前の
刈真が私の肩を抱き抱えてくれていた。
嬉しいような
ごめんなさいのような
どうしようもない涙が
ホロホロと頬を伝った。
沙「…えへへ…っ
間違えて…出れなくなっ…」
必死に理由を誤魔化そうと
した時、グッと抱きしめられる。
刈「もう無理をしないでっ!!」
沙「かっ刈真く…?」
ギュッと
私を抱きしめる力が強くなる。
刈「もう…ひとりで背負わないでっ
無理して強くなろうと
しないでっ!!」
肩から顔が離され
悲しそうな彼の顔が見えた。