第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ
薄暗い冷凍庫にひとり。
実咲にここへ
閉じ込められてから
もう数十分は経っている。
体の芯から
凍っていくような
恐ろしい寒さが襲ってきて。
私は必死に
寒さを紛らわそうと
肌を上下に擦った。
沙「さ…寒い…っ」
はあと息を吐くと、
まるで真冬の時のように
口から白い湯気が。
どうしてこんな時に
制服は半袖だったのだろう。
疲れて 声も出ない。
誰か…助けて…。
沙「…か…るま…く…」
段々、
意識が朦朧としてくる。
瞼が…重い…。
もう…外は夜だろうか…
美咲さん…帰っちゃったのかな…
眠い・・・
目が・・・ 開けて・・・
られな…ぃ…