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「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ





会計を任された私は
奈菜美に監視されながら仕事をしていた。


(そんなじっと見なくても…)


私は呆れ混じりの
溜息をつく。

すると、奈菜美が
「サボってんじゃねーよ!」
と怒鳴った。



(昨日よりも怒ってる…?)




奈菜美の表情は
まるで苦虫を噛み潰したような
嫌味と怒りが漂っている。

何がそんなに不快なのだろうか。


私が泣かないから…?



(そんなもの…どーでもいいけど…)



私は、会計を
しに来るお客の相手を
して、奈菜美にあまり目を
向けることが出来なかった。



数十分経った頃、
連から休憩していいと
言われたので、いそいそと私は
キッチンの奥へ進む。


すると、私を
探していたのか刈真が
「あ、見つけた。」と言って
近づいてきた。


私は必死に笑う。


刈真は側に来るなり言った。


刈「沙織、仕事はもう慣れた?」

沙「え?あ、うん!慣れたよ。」


「そっか」と呟く刈真は
安心したように微笑んだ。

その表情に
私は胸の奥が痛くなる。


ごめんね…。



沙「…私も強くならなきゃ・・・。」


刈「?…何か言った…?」



私はハッとして、
刈真に何でもないよと
首を左右に力一杯振った。







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