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「 水色の革命 」

第22章 ✝バイト戦記✝Ⅲ





刈「そう。じゃあ僕は戻るね。」


刈真は優しく微笑んだ。
私は笑顔を返す。


沙「うん。行ってらっしゃい。」


刈真はまた笑ってくれた。


私は、彼が去ったあと、
自分も気合を入れ直し
今度は注文の方へと回ろうとした。


実「沙織ちゃん。」


沙「…?」



突然、実咲に
呼び止められる。

なんだろうと顔を上げると
申し訳なさそうな顔の実咲が【おいで】と。

恐る恐る近づいていく。

すると、彼女はバッと
頭を下げて謝ってきた。


沙「え!?ええ!!??」

実「ごめんなさい!!!」


状況がよく理解できず
頭が混乱する。


実「ただの嫉妬で…
  こんなことやってごめんなさいっ

  酷いことしたよね…っ
  本当…ごめんなさぃっ」


弱々しく語る実咲は
だんだん涙声になってきた。



今…彼女は私に謝っているの…?





私に…?






すうっと心が
冷たくなっていく気がする。




とても居心地が悪くなった。




(…これも罠なんじゃないのか…)




私は実咲の告白を
怪しく思った。

これまで何度も私をいじめてきた
彼女が、こんな簡単に謝ってくるのだろうか。


本当に
謝ってくれているの…?












喉が渇いてきた。




















ごくんと唾を飲み込む。













沙「実咲さん…。」


実「…?」


実咲は
目元を赤くして顔をあげた。





なんて声をかければいいのか
わからない。





私は



なにを言おうとしたんだっけ?











言葉が詰まる。


















なんだか…



変な感じがした。























やだ…っ




















私…

























人を信じられなくなってる…?









































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