第21章 ✝バイト戦記✝Ⅱ
奈菜美は、
にこりと笑うと、
「ほら、早くしな。」と
私を連のところへ連れて行く。
(もしかして本当にいい人なのかも)
沙「じゃあ連さん!これを
運んでください!!」
連「おっ!沙織ちゃん仕事が早いねぇ。
もうジュースもできたの?」
沙「あ、いえ、これは奈n――――
実「せんぱーい!!」
沙・連「!!」
私が言いかけたとき、
カウンターから実咲が
走ってきた。
連「どうしたの?実咲ちゃん。」
実「先輩、注文ばっかで疲れちゃうでしょう?
だから、私が代わりに注文します!!」
なんとも可愛らしく、
どこか裏がありそうな笑顔だ。
連は、少し心配しながら
「そう…?じゃあ、お願いね。」と
控え室の方へ姿を消していった。
その直後、
実咲が私を睨んでくる。
もしかしたら 私と連が
話しているのを見て、別れさせるために
こんなことをしたのかもしれない。
私は、
なんだかぎこちなくて
嫌になってしまった。