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「 水色の革命 」

第21章 ✝バイト戦記✝Ⅱ





美「全ては、ほんの小さな″嫉妬″。」



緩く悲しそうな笑みを
浮かべる美紀は、


やんわりと
石鹸を指でなぞり始めた。



美「沙織は、
  一年生の頃から
  同じクラスだったわ。」


琴「そうなの?」


美「ええ…。」


琴音の問いかけに
美紀は優しく答えた。


美「あの子は、
  
  いつも繊細で、
  いつも誰かの影に隠れてて。

  そのはっきりしない
  臆病な性格にも、苛立っていたの。」



――――――――――

――――――

―――


美紀は、
その上品で可愛らしい姿で

クラスからも学校からも
色々と注目を浴びている女の子だった。


「美紀ちゃん!!友達になってよ!」

「坂下、一緒に帰らねー?」

「美紀!俺と今度買い物付き合ってよ!」


勿論、男子生徒からの人気も絶大で。


「美紀はいいよねー?
 彼氏なんていくらでも
 見つけられるんだから。」

「でも美紀が友達なおかげで
 アタシらも楽しいこと沢山できてるしね!」

美「ふふっ、アナタたちも悪女ね。」


美紀は、
そんな何気ないいつものやり取りに








必死に  耐えていたんだ。






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