第19章 ✝バイト戦記✝
「あれ?刈真君…?」
刈「!っ」
僕は、
沙織かと思って後ろを振り返る。
その声の主を見ると、
僕は肩を下ろした。
ロングヘアーの女性…奈菜美だ。
よく見ると、
なんだかチラシでみた時よりも
制服のスカートが短い気がした。
まあ…気のせいだろう。
僕は、なんだか
気分が悪くなったので
すぐにこの場を去ろうとした。
刈「沙織を見ませんでしたか?」
奈「あぁ、ごめんなさい?
沙織ちゃん…見てないの…」
先程聞いたよりも
なんだか高い声で話してくる。
(なんなんだ…?この人…)
刈「わかりました。では失礼します。」
僕は足早に彼女の前を通り過ぎる。
その直後、
背中が凍るような衝撃を受けた。
奈「待ってくださいっ?刈真君っ♥」
刈「っ!?」
後ろから、
彼女に抱きつかれたのだ。
ただでさえ寒いというのに、
冷たい肌がさらに触れられると
余計背筋が凍ってしまう。
刈「…離してくれませんか。」
僕は溜息をついた。
奈「嫌です。」
刈「…。寒いのですか?」
奈「はい♥ だから、
刈真君のぬくもりをチャージ中です。」
刈「…っ」
彼女は、
さっきよりも強く抱きついてきた。