第19章 ✝バイト戦記✝
in翠&優一
翠と優一は、
駅前の大きな本屋のバイトに採用され、
現在ふたりでレジを見ていた。
翠「ほーんと、本屋って静かだねぇ」
翠は、
高く結んであるポニーテールを
指に巻きつけながら呟く。
だが、隣に座っている優一の返事がこない。
翠「・・・。」
呆れ顔で隣を見ると、
案の定優一はスヤスヤと寝ていた。
翠は、
側にあった本のパンフレットを
一枚取り出し、思いっきり優一の頭を叩いた。
スパァァァン!!!
優「っ!?いって゛っ!!?」
優一はガバっと起き上がる。
音を出さないように頭を叩いたが、
その力は大きなハリセン並だった・・・。
翠「優一!寝ちゃダメでしょ!?」
翠は、声を抑えて優一を叱る。
まだ痛みが残っているのか、
頭を優しくさすりながら優一は言った。
優「だって…眠いんだもん…」
翠「いやっそれ理由になってないからっ!!」
翠はパンフレットを
振りながら優一に怒鳴った。