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「 水色の革命 」

第17章 信じてるから笑うんだ





沙「私が…誰かの心を救えるの…?」



目を伏せながら呟く。
栞鳳は 変わらない笑顔で頷いた。


栞「でも、そのためには
  自分の心をわかってあげないといけないよ。」


沙「私…?」



栞鳳は 優しく口角を上げると、
ゆっくりと立ち上がった。



栞「僕には 君を救うことはできない。




  人に言われて、自分と向き合えること
  なんてひとつもないんだからね。

  沙織ちゃんの心は
  ほかの誰でもない自分が救ってあげなきゃ。」



私は 何かに背中を押された気がした。
栞鳳は私の目を見ると、
ゆっくりと離れていく。



栞「じゃあ 僕はもう行くね。」



沙「!! あ、あのっ!」


慌てて立ち上がると、
栞鳳に向かって呼びかけた。




沙「ありがとうございました!!」





栞鳳は 何も言わず、
にっこりと笑いながら教室を出て行った。


その言葉に どれほど気持ちが軽くなったか。



私は 体が温まった気がした。



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