第17章 信じてるから笑うんだ
栞鳳は、
その直後、また
冷たい目をして言った。
栞「そんな白くて素敵な沙織ちゃんが
僕は大好きだったのに…。
刈真君が来てから、
沙織ちゃんは変わっちゃったね?」
冷たい視線が、
私の瞳を貫いてくる。
栞「今ではなぁ~んか、
『皆と仲良くなりたいの!!』って
言って団結~なんてなっちゃったりしてさ。
もう…私は負けない!!
みたいな感じだし。
沙織ちゃんがきったない絵の具に
染まっちゃうみたいでさぁ…?
僕はすっごい嫌なんだよねぇ~?」
沙「…っ!?」
私は この時に悟ったんだ。
もう
この栞鳳は 壊れてしまったんだと
そして
私も
壊れていくんだと。
沙「…っ…嫌…だ…よ…っ」
そんな気持ちに器をのせるように
流れ落ちるのは、
今まで以上に冷たい 私の涙 。
どうして…
栞鳳はこんな風になってしまったの?
ああ…
怖いよ…っ
助けてよ…っ
皆…っ!
刈真君…っっ!!!!!