第17章 信じてるから笑うんだ
栞「…刈真君…っかな?」
沙「!!!」
私は、体を無意識に動かす。
そのおかげで、足にまた痛みが走った。
足をさすりながら、
栞鳳を睨むように見つめる。
栞鳳は、
いつもは絶対に見せないような
不気味な笑みを浮かべた。
栞「沙織ちゃんはね?
皆にたぁ~っくさん苛められて
悲劇の沼にどっぷりと浸かった上で
もがき苦しむ姿が
とぉ~っても可愛くて…
美しいんだよ…? 」
沙「っ!!?…え゛…?」
私は、彼の想像もしてなかった
衝撃の一言に、声を詰まらせる。
(なにを言ってるの…?会長さん…っ?)
私は、心が押しつぶされるように
苦しくなった。思わず、両手で胸を押さえる。
栞「ふふっ…そんな姿が美しいのさ。」
栞鳳は、
その不気味な笑みで私を見つめる。
呼吸をすることも
うまくできなかった。