第17章 信じてるから笑うんだ
刈「それから 栞鳳君とは
知らない他人同士として
過ごしていたのですが・・・。
まさかあんなとこで会うなんて。」
僕は、
いまでもあの時の事を思い出すと
体が震えだしてくる。
だから、
一刻も早く沙織を栞鳳から連れ出さなければ。
優「…早く、行こう。」
優一が、力強い目で僕を見る。
優「俺…あいつに謝らなきゃ…。」
他の皆も
「はやく行こう」と頷く。
僕らは 急いで教室から飛び出した。
――――― ? ―――――
「ちゃんと 届いたの?」
真っ黒に美しい黒髪の女性は
少し心配気味に男をみる。
「…。」
「…。本当無口ね。」
「…。」
「わかった。…お願いね…。」
男は頷くと、
ドアを開けた。
「……行く…。」
男は
もの凄い速さで走り出した。