第17章 信じてるから笑うんだ
ああ…
僕はなんてことをしたのだろう…
翠「?どうしたの、刈真君。」
僕は…
ちゃんとこのメールに従っておけば良かったのに。
刈「実は昨日、こんなメールが届いたんだ。」
僕の一言に
翠・優一・大河・美紀・琴音の
五人は僕の携帯の画面を覗く。
メールの内容は こうだった。
『 沙織から離れるな 』
翠「たった一文だけ…?」
大「知らないアドレスだな…これ…。」
美「…警告かしら…。」
僕達は、この一文に頭を悩ませた。
でもとにかく、今は沙織を探さないと。
刈「早く保健室に行きましょう。
沙織が危険です。」
翠「刈真君は会長のことどうして危険っていうの?」
美「それ、私も気になってたわ。」
刈「…。」
僕は 喉をつまらせた。
…。
刈「僕は 栞鳳君と同じ中学でした。」
僕の言葉に 五人は
目を見開いて「ええ!!」と声を出す。
僕は 続けて話した。
刈「…一年の時だけですが、
僕と栞鳳君は同じクラスでした。
栞鳳君はいっつも明るくて飄々としていて。
とてもいい人だったんです。
でも、その飄々とした性格が
後から僕らに牙を剥きました。
栞鳳君はイタズラが好きで
それがいきすぎて、大変な事件になったんです。」
翠「大変な事件?」
刈「…栞鳳君が 僕を殺そうとしたんです。」
五人は
口を開けたまま驚いていた。