第16章 そこにいたのは置き物会長
スーツ姿の女性は
私達に深々とお辞儀をしてくれる。
私もいそいそと頭を下げた。
『…。』
沙「…へ?」
女性は私をじっと見つめてくる。
どうしたらいいか分からないので、もう一度
私は深々とお辞儀をした。
(こっこわいよぉ~~っ)
そう思った瞬間。
もの凄い速さで私の手が握られる。
沙「…へっ?」
『あなた様が刈真様の運命のご相手様ですね!!』
沙「ええぇええ!!!!???」
私は、″ 運命 ″という言葉に
耳も顔も赤くする。
女性はそんな私をみて、クスっと笑うと
手を離してくれた。
『申し遅れました。
私、刈真様のお世話係である
加賀(かが) キヨ と申します。』
全員「加賀 キヨ…?」
キ『はい! キヨと呼んでください!』
キヨはにっこりと微笑むと、
『皆様でお勉強なのですね!刈真様の
お部屋へ案内いたします。』と歩き始めた。
翠「いやぁ~。まさか刈真君に
あんな可愛らしいお世話さんがいたなんてねぇ」
優「お前の家すげーな…。」
栞「とぉっても面白そうだねぇ」
刈「…っ…だから連れてくるのやだったんですっ!!」
沙「あはは…(´▽`;)」
私達は
長い長い廊下を歩きながら話していた…。