第16章 そこにいたのは置き物会長
ガラッ
全員「!!!」
目の前の職員室のドアが開き
中から誰かが出てきた。
私はその姿をみて「あ」と声を漏らした。
その声に すぐに相手は振り向いてくる。
そして、ニコリと笑った。
黒褐色、綺麗な羽毛のような髪は
狼のたてがみのようにフワフワと立っており、
顔は前髪とマスクで覆われている為、
あまり見えない。瞳は真っ黒く澄んでいる…。
まさしく あの人だ。
沙「 ″ 生徒会長 ″ さん…。」
翠「えええ!!!生徒会長っっ!!!!??」
優「あ、本当だ…。」
刈「僕初めてお会いしました。」
生徒会長であるその人は
笑顔のままこちらに近づいてくる。
私の前で立ち止まった。
「久しぶりだね~。沙織ちゃん♪」
沙「お、お久しぶりです…っ」
私は、少々不自然だがにこりと微笑み返した。
生徒会長は私を見つめてくる。
やがて、視線を外し、今度は皆の方へ目を向けた。