第15章 夏祭り
「お姉~!買ってきたよ~!!」
「お姉ちゃ~ん!」
林檎飴を右手に掲げてやってきたのは、
小学生ぐらいの男の子と女の子だった。
男の子に見られると、
私達は軽くお辞儀をし、「こんにちは」と挨拶した。
男の子も軽く挨拶を返してくれる。
そして、琴音にお釣りであろうお金を渡していた。
琴「はい、ありがと。
あ、えっとね。この子達が私の弟と妹。
弟が弓弦(ゆずる)
で、妹が琥珀(こはく)って言うんだ。
小学生で、弓弦が五年生。
琥珀が二年生だよ。よろしくね。」
琴音に紹介されたあと、
妹の琥珀は元気よく「よろしくね!」と言ってくれた。
一方、弟の弓弦のほうは少し恥ずかしいのか
もじもじしながら「よろしく…」と言う。
私達も元気よく「よろしくね」と答えた。