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「 水色の革命 」

第15章 夏祭り





何分か行き場もないまま
歩いていくと、また見覚えのある顔が見えた。
私達はそっと近づいてみる。

すると、相手も気づいたのか、
こちらに振り返ってきた。


琴「あ!沙織ちゃんと刈真君!」

沙「琴音さん!!」

刈「四季さんも来てたんですね。」


そこにいたのは、
水色の紫陽花柄の浴衣を着た琴音だった。
頭の上のソフトなお団子もまた可愛らしい。

さっき焼きそばでも食べたのか、
口のまわりに青のりが少々ついている。


沙「琴音さんの浴衣とても可愛いですね!」


琴音に向かって微笑むと、
ほんのり顔色を赤くして、

「沙織ちゃんもとっても可愛いよ。」と笑ってくれた。


刈「四季さんはお一人で来たんですか?」

琴「あ、ううん。今日は弟達ときてるんだ。」

沙「弟さんいたんですね!!?」


琴「あはは、正確にいうと、
  弟と妹。両親が今日は仕事だから、
  この子達も連れて行きなさいって言われてね。

  今はふたりで林檎飴買いに行ったんだ。
  もうそろそろ帰ってくると思うんだけど…」


そう言いながら、
琴音は少し背伸びをしてキョロキョロと見渡す。
やがて、「あ」と声を出し、
手で【おいで】というサインを出した。




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