第15章 夏祭り
刈「実を言うと、まだ
まわり始めて数分ぐらいなんです。」
刈真が照れ笑いを浮かべる。
私も「そうなんです。」と微笑んだ。
すると、連は眩しい爽やかなスマイルをする。
連「そっか、じゃあ楽しんでこなくちゃね!
確かあと20分くらいしたら花火があがるよ。」
「お~い。連~!!」
「待たせて悪い!!!!」
「その代わり焼きそば買ってきたぜ~!」
遠くから、連の友人達であろう声が聞こえる。
その人達が姿を現すと、
連は「遅いぞ。いつまで俺を待たせる気だ!」と
頬を膨らませて友人達を睨んでいた。
「悪りぃ悪りぃ(^_^;)ほら、駄菓子。」
連「俺は小学生じゃないぞっ!?」
目の前から聞こえてくる素敵な笑い声。
私はその声に耳を澄ませ、少し笑っていた。
刈真も私と一緒に笑っている。
連は、そんな私達に気づくと、
「ちょっとお前ら黙れっこの子達が見てんだろっ!」
と言い、少し顔を赤らめながら言った。
連「なんか…恥ずかしいトコ見せちゃったね。
じゃあ俺はあいつらとまたお店をまわってくるよ。
二人共、いい思い出をつくってね。
それじゃあ、 また。」
「連のことありがとなぁ~!!」
「お世話になりました!!!」
「またなぁ~!青春しろよ!!!!」
友人の人々にお礼を言われたあと、
あっという間に連たちは人ごみの中へ消えていった。