第14章 刈真の過去
優「…あー。疲れた。」
刈「いや、こっちのセリフですよ。」
刈真がそう言いながら優一から離れて
私の後ろにそっと隠れる。
(あ、やっぱ少し怖いんだ…(^_^;))
優一は背伸びをすると、
「じゃあおやすみ…」と手を振り、
ゆらゆらと階段を下りていった。
美「おやすみじゃなくてさよならでしょう。」
大「でも、あいつが言うとなんかそれらしいよな。」
ふたりはうんうんと頷きあっていた。
その時、翠が何かに気づいたように
私に顔をむける。
翠「あの女の人のこと調べなきゃ!!」
沙「あっ、そうでしたね!!」
私達は美紀達に挨拶をすると、
急いで階段を下りていった。
下駄箱で靴を履き、素早く校庭に出る。
そして、校門の所に近づいてみると、
まだあの女性が立っていた。
下校している生徒達は皆、
女性を二度見はしている。
やはりそれだけ美人な人なのだろう。
そう思って、女性を見ようとした、
その時だった。