第2章 いきつけのフード店
次の日、私はいつもより早く家を出て
ファーストフード店へ急ぐ。
もう飲めないと思っていたココアが
もう一度飲めるのだ。こんな嬉しいことはない
足早に店の前につき、ベルのついたドアを
あけて店内にはいる。
カランッと音をたてて閉まるドアを見送り、
店内を見渡すと、朝早くだからか客が少なかった。
いつもと同じく窓側の席にすわり 注文ボタンをおす。
すると、あの時「また来てください」と
言ってきた男性の店員さんが
私の顔を見て、嬉しそうにこちらに寄ってきた。
「また来てくれましたね!」
「もう来れないと思ってたんですけど…
ここのココア美味しいですから。
それで、注文は・・・。」
「ハイ。言うと思ってました。」
店員は誇らしげに言うと、今私が頼もうと
していたメニュー[ココア][ハムカツサンド]
をテーブルの上にならべてきた。
「!! もしかして作っててくれたんですか!?」
店員は恥ずかしそうに、そして笑顔で頷く。
「毎日同じものを頼むので・・・
それに、学生さん…ですよね。
だから早く食べれる方がいいと思いまして。」