第14章 刈真の過去
翠「優一、後でメールするから
今は引っ込んでてくんない…?」
刈「あ、メル友にもなってるんですね。」
翠「~~っ!!」
優「? ふわぁぁ…。寝る…。」
優一はそれだけ言うと、
またいつものように自分の席に戻って
バタンッと顔を付ける。
沙「よく寝る人だなぁ…」
確か授業中も寝ていたような…。
いったい何時間睡眠をしているんだ…
と、私は寝ている優一をみながら思っていた。
翠「まぁ…結局こうゆうことだから…
今年のは二人でいってくださいね・・・」
翠の言葉に私はドキっとした。
そういえば、今まで行事では二人で回ったことなどない。
無償に体が熱を帯びてしまった。
沙「ふっ…ふたり…キリ…」
翠「!?沙織っロボットみたいに固くなってるっ!!」
刈「?! 大丈夫っ!?」
はっとすると、刈真の顔が予想以上に近すぎて、
私は顔から火が出そうだった。
その時、翠が
「暑いよねっ!まってね沙織!!」
と隣の窓を開けようとする。
その時、何かに気づいたように窓の外を眺めた。
沙「…?どうしたの…?」
私と刈真は翠に近づく。
翠は、「あそこ見て」と指を指した。