第2章 いきつけのフード店
その日の晩、私は夢をみた。
あの時と 同じ夢を
真っ黒な世界で、うずくまっている自分
耳に響く、無数の笑い声。
その声に心が押しつぶされそうになり、
汗と涙が滲んでくる。
もう…嫌…
疲れたヨ・・・苦しイよ・・・
誰か…助け出して…
意識がクラクラと薄れていく。
頭が痛い。
誰カ・・・返事をシテ・・・?
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「いるよ ここに。」
「!!」
突然響く、静かな声。
顔をあげると、そこには
優しく微笑む彼が立っていた。
「ここにいるよ。」
彼は私に手を差し出した。
「もう、1人で戦うのはおしまいだ。」
彼は、私に向かってそう言う。
ああ、ごめんなさい。
私はそんなことできない。
誰かを巻き込むことなんて…出来ない…