第2章 いきつけのフード店
今のは すべて夢だったのでわ?
そう思う私は、少し頭が固いようだ。
家へ帰るまで、いつの間にか鼻歌を歌っていた。
行きは重かった足取りも、
今は浮くんじゃないかというぐらい軽く感じる。
なんて素敵な出会いをしたんだろう。
なんて素敵な一日だったのだろう。
「また明日も…頑張れる気がする。」
自宅に戻ると、テレビの番組を確認して
風呂場に行き、湯船につかった。
ゆっくりと肩まで浸かると、
ハァ・・・と大きく息をはいた。
そして私は考える。
あの時、もし彼が止めてくれなかったら
もう私はここにはいなかったんだろう。
心から彼に感謝する
自分をとめてくれた。
命を投げ出そうとした私を。
逃げようとした わたしを・・・