第12章 孤独は無限
授業と帰りのHRが終わり、
放課後となった。
私はあることを考え、刈真の肩をたたく。
刈真はすぐにこちらをむいた。
沙「…。いってみる。」
少し意味が伝わりにくいかも知れない。
私は、言葉をもっと付け足せば…と後悔した。
だが、刈真は私の言葉に理解したらしく、
優しく微笑んでくれた。
刈「何かあったら必ず僕に言って。
どこでも駆けつけるよ。」
沙「…まるでヒーローみたいね。」
私は一言そう言うと、刈真に向かって
にっこりしながら頷き、教室を後にした。
刈「…似ているんだよ。」
刈真は、私が出て行った教室のドアを
じっと見つめながら、静かに呟いた。