第9章 文化祭
恐る恐るゆっくりと黒い幕のなかへ入る。
すると、なんだか凄く背筋が凍ってきた。
次の瞬間、いきなり音楽が聞こえてくる
「うわわわぁぁぁ!!!」
私は気が仰天して走り出した。
真っ黒い道を進んでいくとお面が沢山
貼られている不気味なゾーンにきた。
そこにあった机には、
【このなかのお面をどれか一つとってみろ】
という紙が置いてあった。
絶対とったらなにかあるじゃないかぁ!!
そう思いながらも、フラフラとお面の前にたち、
1番怖そうじゃないお面を選んで一気に外した。
すると…
「ケタケタケタケタケタケタケタ!!!」
沙「ぎゃあああああ!!!」
まわりのお面がみんな笑い出し、
私はお面を放り捨てた。
そして一気にダッシュ。
もう失神しそうなレベルまで追い詰められている。
このままじゃ私は過呼吸を起こすのではないか…
道にはいろんなものが転がっている。
前を向けば赤い手形が沢山。
途中で髪の毛のようなすずらんテープも
ばっとでてきた。
まだゴールじゃないのか…と
思いビクビクしながら歩く。
沙「もう…やだよぉ…」
私は翠にもらったシュシュを
ギュッと握り締め、涙がでないよう必死にこらえる。
その瞬間、前からいきなり
紙のながい女の人がバーンと現れた。
沙「ぎゃあああああああ!!!!!!!」
私はもの凄いスピードで走り出す。
何度もクネクネとした道をとおり、
やっと一本道になったと思いきや、
なにがに顔が思いっきりぶつかる。
沙「ふぐっ!!!」
勢い余ってそのまま転んでしまった。
「ヤット…キタ…」
沙「!!!!」
私は肩を抑える。
もう脅かしはごめんだ。早く終わってくれ!!
目の前の大きな何かは、ゆっくりと振り向いてくる。
沙「あ・・・ああ…」
恐怖に怯えて、私は目をつぶった。