第9章 文化祭
ルールなら仕方がない。
ひとりで頑張ろうと意志を固めた。
すると最初に翠が黒い幕のなかへ、
「行ってくるね♪」
となんとも楽しそうに入っていった。
(その根気を私にも分けてくれ…)
翠が入ってから五秒程経つと、なかから
ギャーハッハッハ!!
と笑い声が聞こえてきた。
驚いたのか笑ってるだけなのか…。
だがその声を聞いただけでまたまた
嫌な想像が浮かんでくる。
「はい。次の方どうぞぉ~」
ついに刈真の番になってしまった。
沙「う、うぅ…」
刈真はなんのためらいもなく黒い幕へ
姿を消そうとする。その時、ゆっくりと振り向いた。
刈「お守り、効くといいね。」
沙「え?…あ…うん。。。」
意味が分からなかったが、彼はそのまま
するりっとなかに入ってしまった。
(絶対嶋瀬君って怖がらないよね…)
そんなことを思っていたら…
「はい!次の方どうぞぉ~」
ああ…
来てしまった…