第1章 どうしてこうなった
ー回想終了ー
…ああ、そうだ。
そのあと、ゴツい人達に連れてかれて
現在に至るんだっけ…。
ほんと…バカだな、私。
なんで引き受けたんだろ…。
自分で自分が理解できないや…。
はあ…と重苦しい溜め息をつく。
「…おい、眞季。何やってんだ」
「ひょえぇっ!?あ、え、は!?え、な、なんでここに…」
私の背後には、いつの間にか先程の美男子くんが立っていた。
ちなみに、名前は鎹 悠真っていうんだってさ。
祝言挙げるときに、言ってたんだ。
悠真くん(こっから先は悠真くんって呼ぶね)は
茶色に染まったツンツン髪をいじりながら、私にチッと舌打ちしてきた。
…って、え?なんで舌打ちされなきゃいけないの?
「お前がいつまで経っても便所から帰って来ねえから、親父に探して来いって言われたんだよ。ったく、今日の主役だっつーのに、いつまでもクソしてんじゃねぇ」
うわ、酷い言われよう…
「べ、別に、ずっとトイレに籠ってたわけじゃ…!」
「あー、うっせぇ。とにかく戻るぞ」
さっさと歩き出す悠真くん。
私は、慌てて彼の後ろについていった。