第7章 過去~卒業試験
人のことをジロジロ見ながら
ニヤニヤしていたあのおじさん?
どうして?
『でもあたしは!「君が調査兵団希望
なのはわかる。だがよく考えてみろ。
君はまだ12歳だ。今度入団してくる奴ら
と同じ年だ。調査兵団はリスクが、
…高すぎる。優秀な人材は、人類の
ためにも残しておいたほうがいいのだ………。』
なんで…。
私には決めることができないのかな。
まだ12歳だから?
子供だから?
小さいから?
なんで…?
リェンと一緒に、壁の外の世界を
見るって、約束したのに…。
教官
「よく考えなさい。
答えは見えているはずだ。」
『はい…。失礼しました。』
ガチャ
バタン
『はぁ。』
リェン
「お帰り。」
『リェン!いつもの場所って
言ってたじゃん!』
教官の部屋のドアの前でリェンが
壁にもたれかかって待っていてくれた。
リェン
「なんか心配だったし」