第6章 過去~幼少期から訓令兵団
リェン
「早ければ来年。年齢制限ないから。」
『なんで?』
リェン
「壁の外が、知りたい。
昔みた本、覚えてるか?」
『うん…。』
リェン
「あの世界が見たい。」
『じゃあ、あたしもなる。』
リェン
「はぁ!?なにいってんだ!?
お前は、まだ早すぎる!」
『リェンと身長も変わんないし
年も変わんないよ?
それに、あたしとリェンは
いつも一緒だよ?
だからリェンと同じ
世界をあたしも見たい』
リェン
「秋…。」
幼馴染みという絆が二人の間にはあった。
ずっと、なにがあっても一緒。
そう言って手を繋いで帰った夕焼け道
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一年後。
秋は9歳。リェンは10歳で
訓令兵団へと入った。