第6章 過去~幼少期から訓令兵団
『どうして?』
リェン
「さぁ。ダメなものはダメなんだ。」
『ふぅん。じゃあさ、
いつか壁の外にいこうよ!』
リェン
「!!おう。」
『うん!』
秋はそのときから壁の外の
世界に興味を持ち始めた。
秋が7歳。
リェンが8歳のときだった。
──────────
それから一年後
リェン
「秋、帰るぞ」
『うん!』
手習い所から帰る二人。日常の光景だった。
ふとリェンが足を止めて
リェン
「秋」
『んー?』
くるっと振り返った秋。
その容姿はすれ違ったら誰もが
振り替えるほどだった。
リェン
「俺、訓練兵に入ろうと思う。」
『え!?』
リェン
「母さんにも父さんにも話した。」
『……いつ?』