第9章 衝突2
五人一緒に、一通り主任に説教をされ、夢がうつ向いてる時だった。
コンコンとノック音がした。
「はい?」
「失礼します。ちょっといいですか?」
「あら、紅林先生…どうしました?」
「実は、青野さんから相談を受けてたんです。後輩が陰湿ないじめを受けてると…」
「ま!もしや最近、下駄箱に被害を受けたのは、貴女でしたの?」
夢は話を振られ、慌て頷く。
「あ…はい」
「そうでしたの…私、つい頭に昇って全員を絞ってしまったわ!」
白河と美月が、事情説明する前に説教が始まってしまったので、場の雰囲気は悪かった。
白河がいい迷惑だと全身で無言で怒り、美月はちょっと疲れ気味に項垂れて、女子2名は説教中ずっと顔を上げずにいる。
「話聞けっての…」
「ま!なんですの白河君!その口の聞き方は!」
「落ち着いて下さい…それより」
紅林は、女子生徒の前まで歩き訪ねた。
「なんでこんな事したの?」
「っ…」
二人の目に冷たい目をした紅林が映る。