第1章 始まり
美月に手を握られ、こつんと額同士がくっついた。
顔が近い。
綺麗な顔立ちの美月に、思わず見とれる。
「ねぇ…あんな物見せられて、興奮してしまうのは…仕方ないって思うの。」
閉じた目をゆっくり開いて
「正直私も…興奮したもの」
無意識に人気のない所に二人の足が進んでる。
「私たちも…」
冷めてきた熱がまた出てくる。
心臓が高鳴る。
「いけない事…」
美月先輩の手が、夢の頬を優しく撫でた。
「…する…?」
ゆっくりと美月の唇が近づく。
「み…つき…先…輩…」
ドキドキと心臓は鳴りっぱなしで、夢はゆっくり瞳を閉じる。
さっきの二人の様に…いやもっとそれ以上になりたいと身体が疼く。
唇が重なる。
(ああ…初めてが美月先輩となんて…)
それは、それでいい。
誰かと肌を重ねるのが、どんな感じか知りたい。
ずっと抱いてた、好奇心に呑まれていく。
気持ち良くなりたい。
胸が高鳴る。
そして−−−−−−−−