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Hな女の子は嫌いですか?

第5章 百合心中



「いっいきなりなんですか?」

夢は、顔を真っ赤にして、慌てふためいた。

「ああ…ごめんなさい。女子トークと言えば、この話題かなと思って…」

さっきまで、身体を重ねていてこの話題はどうかなと美月は思いつつも、思いつきのまま口を滑らしていた。

湯船で、向かい合うとふいに…

「…また、したくなるわね…」

夢はギクリとする。
自分も一瞬、思っていた。
二人は苦笑し合う。

「…でも本当、白河君とそうゆう関係になったの?」
「いっいえ…さっきも言いましたけど、舐めてもらっただけで、最後までしてませんし…」
「じゃあ私、あなたの初めて貰ったのね」

嬉しそうに美月は言う。

「…なんて思ったけど、処女膜破った訳じゃないから違うのかしら…」
「ぶっ!」

…さらりと何を言うんだろうか、この先輩は…

顔を真っ赤にして、ぷくっと拗ねるように睨む。

「ふふ。いつか良い人に会えるといいわね」
「他人事ですね…美月先輩こそ、そうゆう人いないんですか?」
「私?いないわね」
「即答ですね…」

なんだか拍子抜けして、ぽけっとしてしまう。

「私、初恋もまだなのよね」
「えっ!そうなんですか?」
「カッコいいかもって思った男子はいたかもだけど、そう思っただけでそれだけだもの」
「へ〜…う〜ん…私も恋はまだかも…カッコいいと思った男子はいましたけど…」

そうゆう男子は、妄想のネタにしていた。妄想するだけして、その男子と実際に関わる勇気は湧かなかった。
というか、関わる必要性が感じなかった。大体、見た目の良い人とか目立つ人は、もう誰かと付き合ってたりするものだ。グループにもなっているし、その中に入りたいとは思わない。ただ妄想を楽しむだけ。…我ながら寂しい人間だなと思わなくもないが、気づいたら癖になってたのだから仕方がない。諦めた。


「結構そうゆうものなのかもね」
「ですね」

クスッと笑う。
(そういえば美月先輩と初めてこんな話したな…)

なんだか嬉しくて、楽しくて頬が緩む。

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