第2章 図書室での出会い
「白河先輩…優しいんですね。」
さっきの場面を思い出すと、仲が悪いのかと思ったが、敬愛する先輩を心配する言葉を聞いたら、なんだか嬉しくなった。
「言っておくけど、別にあいつに恋愛感情とかないから。女ってそうゆう話好き過ぎてほんっと迷惑。」
「はぁ…」
確かに恋愛話好きです…。
「クラスメイトとしての心配さえ、恋愛に置きかえられて腹立つ…。」
なにか思い出したのか、白河の顔は不機嫌な色になる。
「わっ…わかりました…」
思わず萎縮してしまう。
「…あ。別にそんな事思ってなかった?」
「えっと…人に気を使えるんだなとは思いました…」
「気がついたら…だけどね。誰でも気にしてたら疲れるし。俺たちもそろそろ帰ろ。暗くなるよ。」
「あっ。はい。」
夢と白河は片付けて、成り行きで一緒に下校する事になった。