第11章 カミュ×妻子
急にこんなことを
言い出す。
シヲン……
「お前はパパとママと
3人で暮らしたいか?」
俺の中で答えが決まりかけていた。
「うん…グスッ…」
シヲンの涙と鼻水を拭きながら
尋ねると、
素直に答えるシヲン。
俺は、
ダッともと来た廊下を走って
バァンと
○○の部屋へ行く。
『ど、どうしたの!?!?
シヲン?泣いてるの?』
「ううん。…泣いてない…」
子供ながらに、
心配かけないようにしてるんだな。
「○○、シヲン、
俺と一緒に、日本に来てくれないか?」
ベッドにシヲンを座らせて
二人の手を握る。
『……それでいいのね?』
「あぁ。」
『もちろん。
ついていくわ。』
俺の手をギュッと握り返してくれる○○。
「シヲンはどうだ?」
「パパとママと一緒?」
「あぁ、一緒だ。」
今度は作り笑いなんかじゃない。
素直な笑顔をシヲンに向けた。
「うんっ!!」
二人は同時に
俺に抱きついてきた。
本当に、いとおしい。