第10章 藍×白衣眼鏡
『あ、藍ちゃ、』
「ちょっと待ってください。」
ぎゅぅ…
最後にこれくらいさせてくださいよ。
『うわっ、あ、藍ちゃん…??///』
抱き締めるぼくに
驚く○○さん。
「ぼく、○○さんから
離れたくありません。」
『う、うん…//』
「なぜですか…??」
『……??な、ぜ?』
「なぜ、ぼくだけ
別の場所に行かなきゃいけないんです…」
『………へ?』
完全に二人の世界だったのに
「○○さん?
よくも、敗北者の前で
ぬけぬけと…!!!」
と友千香さんが
○○さんを睨む。
「え?」
『あ、す、すいません…;;///』
ぱっと離れる○○さん。
ちょっと待ってください。
今、整理します。
ぷんぷんと怒りながら
コツコツと去っていく友千香さんを
見送って
こちらに向き直る○○さん。
『えへへ、成功しちゃいました。//』
「…///
なんて紛らわしいんですか。
はぁ……
でも、本当によかったです。」
『私も、藍ちゃんいないとダメだ。
離れたくないって
思ったから、
頑張ったよ?
だから、
もっかい、ぎゅーってしてくれる?//』
こんなかわいいこという彼女を
もう一度
抱き締めた。
でも、抑えきかないや。