第10章 藍×白衣眼鏡
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2週間がたった。
普段、研究室に振り分ける
研究費用を決めるための会議が
今日は違った。
…ドキドキする。
ぼくたち研究員は
会議には出られない。
所長と副所長
費用を出してくれる
スポンサーの偉い人
友千香さん○○さんだけが
出られる。
ぼくは
○○さんの
成功を願うしかなかった。
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○○side
争うことを
極力避けるよう
過ごしてきた私が
勝負に出る日が来た。
もちろん、
藍ちゃんがいなくなるのは
嫌だけど、
争わない方法を
探すべきだった。
でも、やると決まったからには
やらないとね。
私がずっとしていた研究は
物や、植物等
無表情な物に
表情を与える薬をつくるというもの。
同じものでも
使う人によって
物の壊れる時期は違う。
愛された物は長くもってくれるし
雑に扱われればすぐにダメになってしまう。
そんな人間には分からない
物の感情を
表に出させるという研究だ。
「それでは、これから
研究所内会議を始めます。」
その研究の結果を
私は今から話さなければならない、
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藍 side
あれから一時間…
研究室内も
諦めムードが漂っていた。
ぼくの中でも
彼女の研究が成功する確率は
かなり低い。
半分諦めかけたとき、
ガチャ…
会議室のドアがあいた。
『失礼します…』
「失礼します。」
友千香さんと、○○さんが
同時に出てきた。
友千香さんにペコッとお辞儀をしてから
うつ向き加減に
パタパタと走ってくる○○さん。
ぼくの前に来て
ギュッと手を握って
涙目でこちらを見た
まさか…