第10章 藍×白衣眼鏡
そもそも、研究してることが
全然違うんだけど…
ばっと○○さんをみると
『……(´・ ・`)』
いつものしょんぼり顔。
(はぁ…この役立たず、
僕が行っちゃってもいいのかよ。)
じぃっと見つめると
目が合う。
すると
『えへへ…どうしましょう?…』
だってさ。
(ひき止めてよ。)
僕は腹が立ったから
行きますって
言っちゃいそうだったけど、
「この研究を○○さんが
成功させられたら
僕をここに残してください。
お願いします。」
と友千香さんに頭を下げる。
少し沈黙があったけど、
「ふっ、いいわよ?
期限は2週間。
貴方は手伝わないことが
条件でいいならね。
いい?」
と、少し厳しい条件を突きつけられはしたが
許してくれた。
「はい。」
ぼくはハッキリと返事をする。
『ええっ、ちょちょっと…;;』
勝手に話進めないでとでも言いたげな
○○さんに見向きもせず
カツカツとヒールをならしながら帰る友千香さん
僕も友千香さんを真っ直ぐ見つめながら
へなちょこを無視する。
そしてそのままその場を去った。
**
次の日から
ぼくは二つの研究室の間にある
倉庫を片付けていた。
まぁ、これくらいしか
やらせてもらえなかったんだけど。
それにしても汚いな。
ぼくは効率的な
掃除方法を検索して
早速開始。
まずは、要らないものを捨てよう、
□□と書かれた段ボールと
渋谷と書かれた段ボールを
互いの研究室に持っていき
要らないものは捨てるよう言う。
○○さんの様子見ついでだ。
ちゃんとやってるのかな、
あの人。