第7章 セシル×アイドル
セシルくんの出番じゃなかったにしても、
ライブ中に…なんて、
すっごい迷惑かけちゃったよね。
もう、本当、
今日は頭が上がらない日だよ!!!…
セシルくんと
二人でみんなに
謝ってから
私は会場に、
セシルくんは舞台袖に戻った。
**
~♪
私の席はもちろん関係者席なんかではなく、
自力で勝ち取った2階席の
ゲート近く。
皆、ステージのパフォーマンスに夢中で
コソッと帰ってきた私の変な格好には
気づいていないみたい。
(ほっ…)
でも、やっぱり
セシルくんは
歌ってるときが素敵だなぁ…///
ステージをいったり来たりする
セシルくんを目でおっていると
目があってウィンクされる。
キャーーーッって
私のまわりがなって
まさか私じゃないよね?
さすがに、この広いドームの中では
見つけられないよね?
なんて思ったりした。
でも、キュンです。
ファンサありがとうございます!
**
次の日、
私の家にセシルくんがきて
二人でごろごろしていると
「そういえば、
昨日のウィンクも
気づいてくれましたカ?」
だって。
やっぱり、私に気づいて…
って、
『もっ!?!?………てことは…
いつものウィンクって…』
「ハイ!
○○に対してしていマス。」
『えぇー!
その視力分けて〜(。>ㅿ<。)』
2人で笑いあっていると
急に真剣な眼差しで
私を見つめ、
頬をスリスリと撫でるセシルくん。
私も釣られて
見つめてしまう。
「ふっ……
アナタにとって私が推しであるように、
私にとってもアナタが推し。
○○のことならなんでも知っていマス。
眼鏡を外したら
可愛さ5割増しなこととかも…ね?」
と、撫でていた手が
メガネをサッと奪い、
視界がぼやける。
束の間に
ドサッと
ベッドに組み敷かれて
あーんなことや
そーんなことになるまで
あと5秒。
END