第33章 音也×ベビードール
トントントン…
音也くんが買ってきてくれた
玉ねぎを切っていると、
「○○、卵…このくらいでいいかな?」
と上目遣いされる。
『うん!大丈夫!
ふふ…音也くんはいい旦那さんになるね。』
そうニッコリと返すと、
「うん……」
と、微妙な反応。
『?』
(なんだろ、、
喜んでくれそうだったのに…
他人行儀で嘘臭かったかな?)
しばらくの間沈黙が流れ、
2人の料理をする音だけがカチャカチャと聞こえる。
(う、、きまずい……)
すると、
「そ、そのことなんだけど…」
と音也くんが唐突に沈黙をやぶった。
『そのこと…?』
「だ、旦那さん…
お、俺なる。から…
その…っ、
あーもうっ、なんでうまくいかないんだろ…」
『…?…?』
自分の頭をガシガシかいたあとに
グイッと肩をつかまれ
「○○…結婚しよう?…」
と、いつもの優しい瞳が向けられる。
『ぅえ!?け、けっこんん!?!?///』
あまりの唐突さにびっくりしてしまう。
「俺…仕事決まったんだ。
俺が君を養うから…
だから、一緒にならない?」
『しっ、仕事決まったの!?!?』
「う、うん。」
色々とびっくりしちゃって、
まだ頭が追いついてこない。
就活してたんだ…
一体どこに…
てか、結婚…てなったら親に挨拶…
あ、その前にこの状況をどう説明しよう…
頭がごちゃごちゃして、フリーズしてる私に
「やっぱ、ダメ…だよね…」
と、悲しい瞳で笑う音也くん。
勘違いしてる音也くんに私は慌てて
『違っ、違うよ!
ダメなんかじゃない…
嬉しすぎて…びっくりしちゃって…
頭がまだ追いついてないだけ…』
と、フォローをいれ、音也くんの手を握った。
だって…本当に嬉しい…//
「ほんと!?それって、OK…ってことだよね?」
顔を覗き込んでくる音也くんに
頷いて返すと
「やったぁぁー!
ほんとに嬉しいよ!
これからはずっと一緒だね!」
と、抱きしめられた。
それから急に雰囲気を変える音也くん…。
「……
…これで、○○は俺だけの○○になった…。」
ゾクッ…
やばいかも…
音也くん、変なスイッチ入っちゃった……?