第31章 セシル×OL
「今後一切、近づくな?
ハハッ…何故、貴方のような子供にそのようなことを言われなければならないのですか?
私と彼女は貴方と付き合う前から
付き合っています。
今のだって痴話喧嘩…」
異様な空気を纏いながら
笑う一ノ瀬さん。
「嘘デス。
確かに、それを疑った時もありまシタ。
ワタシは○○に弄ばれているだけなのでハ?
と、考えたことも…」
セシルくん…
「でも、彼女はこの状況で、
ワタシの名前を呼んだ。」
「五月蝿い!
私たちは愛し合う運命なんです!
邪魔しないでください!」
殺気立った一ノ瀬さんには
何を言っても無駄なようだった。
そればかりか、今にもこちらに
飛びかかってきそうな勢いだったので、
セシルくんが私を自分の背中の後ろに移動させる。
『セシルくん……』
「○○…危ないから…」
そんな私たちの様子を見て
一ノ瀬くんは鼻で笑ったあと
「○○さん、貴女が私をこんなにしたんですよ?
二人を別れさせようと色んなことをしました。
まず、あなた方のお友達の一十木さんに
貴方の大好きな○○さんは
不釣り合いなガキ(セシル)と付き合っているから、
別れるように仕向けろと伝えました。
宇野さんには、大好きなセシルが
8歳も上のおばさんに騙されているから目を覚まさせろ
と吹き込みました。
八戸さんには5歳以上の歳の差で付き合うのは
考えられないと告げ、
このガキには私と○○さんが
仕事終わりにデートしている写真を送りつけました。
あのとき、四人とぶつかったのも偶然ではありません。」
次々と信じられないことを曝露した。
『…い、一ノ瀬く…』
恐る恐る彼の名前を呼ぶと…
「貴女のせいだッ!!貴女の…」
と、睨みつけられてしまった。
『っ、…』
それで、引っ込んでしまいそうになる私。
でも…