第31章 セシル×OL
異様な空気に包まれたその場から一刻も早く去りたくて
『もう〜、じょ、冗談やめてよ〜;;』
なんて言って一ノ瀬くんを軽くあしらった。
でも、セシルくんは顔を見せないまま
音也くんたちの腕を引いて
歩いて行ってしまった。
(……ほんとに、ダメだな…私。)
その後、一ノ瀬くんと変な空気のまま
さよならして、
家でセシルくんからの連絡を待ったけど、
この日からセシルくんから連絡がくることは一度もなかった。
重たくて、面倒なおばさんになりたくなくて、
私からも連絡をすることはなかった。