第31章 セシル×OL
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『うぅ…気持ち悪い…』
「だから、そんなに飲むなと言ったではないですか。」
『明日会社いやだぁぁぁ』
「ちゃんと来なさいね。」
私の肩を担いでアパートまで連れてきてくれた一ノ瀬くん。
アパートの階段をあがっていくと
「○○…○○っ!!」
と、優しい匂いがふわっとする。
『あっ、セシルく…?』
家の前で待ってくれていたのか
顔や手が異常に冷たい。
「…君が…□□さんの…
優しそうな人でよかった。
□□さんをどうか、幸せにしてあげてください。」
そう言って私をセシルくんに渡したあと、
にこりと笑って去って行ってしまった。
「……幸せに…
あの方は…?」
『うぅ〜……zZZ』
なにかセシルくんに聞かれた気がしたけど
私はそのまま眠ってしまった。