第31章 セシル×OL
てれくさくなってビールをグイッと飲みほす。
『ぷはぁ〜…//』
「あ、こら。
貴女はそんな飲み方をしてはいけません。
すぐに酔ってしまうのですから。」
そう言ってグラスを奪おうとする一ノ瀬くんから
『ぅ〜…大丈夫ですぅ〜//』
とグラスを奪い返して
『すいませーん、生もひとつ!』
と一ノ瀬くんの忠告を無視する。
一ノ瀬くんは、ため息をつきながらそんな私に付き合ってくれる。
その上、相談も親身になってのってくれて…
「私は、その8歳下の彼氏…信じてみてもいいと思います。」
と、欲しい言葉をくれる。
『騙されてるかもしれないけど?』
「もちろん、その可能性がないとは言えませんが、
初対面だからとか、出会ったきっかけが変だったとか
そんなことは信用しない理由にはなりません。
その彼氏が実は暴力的だったとか、ギャンブルにハマっていたなんて場合には止めたほうがいいと思います。
まだ、彼を知らないなら、知ってから悩むことだと思うし、
知らないまま、その気持ちを諦めてしまうほうが悲しいことだと私は思います。」
なだめるように、でもきっぱりと私の目を見てそう言い放った一ノ瀬くんに
『うん…そうだよね。
その通りだ。私…馬鹿だね。
ありがとう。』
笑顔で感謝の気持ちを伝えた。
「っ…///
いえ…」
そのあとは彼との馴れ初めや
私の人間観察の話をした。
もちろん、セシルくんの不思議な体質の話はしてない。