第31章 セシル×OL
そんなこんなで、悲しい独身女への道は開かれたのである。
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帰宅してすぐに買ってきた猫用品を片っ端から部屋に並べる。
「にゃぁ〜…」
カバンの中から顔だけをシュッと出して甘えた声を出す猫ちゃんに
『にゃあさん、どうしたの?
お腹すいたー?』
と、抱っこしながら聞くと
「にゃ…」
と、頬に擦り寄ってくる。
(かっ、可愛い〜//)
実は猫好きで小さい頃から猫を拾ってきてはお母さんに怒られ続けていた私。
念願の猫ちゃん…//
今まで、ランチにしかお金を割いてこなかった私は、
猫のため以外にお金の使い道がなかった。
(自分で言って難だけど、すごく悲しいわ…(。-_-。))
それからごはんをあげて、
私も自分のごはんをつくって食べて、お風呂の時間。
『にゃあさん、お風呂はいろっか?
ちゃんと猫用のシャンプー買ってきたし…』
「…にゃ、ぁ…//」
嬉しそうに尻尾をくるんてさせて
私より先にお風呂場に行くにゃあさん。
『名前…考えないとね…
先、私が入るからちょっと待ってて…』
脱衣所で猫を待たせて
自分の体を先に洗う。