第30章 レン×吸血鬼
○○side
レンがいなくなって一ヶ月が経とうとしていた。
あの変なジュースを買いに行けばレンに会えるかな…
そんなことを考えながら
月日はどんどん流れていき、
彼と過ごした日々も思い出の一つになろうとしていた。
『…レン……私のこと…どう思ってたの?…』
ときどき込み上げてくる涙を
必死に我慢して仕事を続ける。
家に帰ってからも毎日楽しくなくて、することもなくて、
長く夢を見ていたいという理由ですぐに寝るようになっていた。
夢の中でならレンに会えるから…
**
最近、暗くなるの早いなぁ…
「…へっくしゅん!!」
(うぅ…寒いし、明日も朝早いし、早く寝よ…)
そう思って7時くらいに寝ようとしていた。
カチッと部屋の電気を消したところで
コンコン…と静かなノックが聞こえた。