第28章 トキヤ×チアガール
そして、体育祭も終盤に近づき
責任リレーの前に
応援合戦がスタートしました。
SクラスとAクラスが同点です。
早乙女さんの特別ルールで応援合戦は女子のチアリーディングのみ。
そして、女子に応援されながら
男子生徒が責任リレーを走るというものでした。
Aクラスの女生徒が激しい躍りをみせたあと、
いよいよ、Sクラス…
ゴゴゴゴ…と門が開いてAクラスとは反対方向から
Sクラスの女生徒が入場してきます。
モデル並みのプロポーションをもつ方々ばかりですから、やっぱり迫力がありますね…
「っ、…///」
でも、私はその中の一人しか見ていません。
中学校のときと何も変わらない
一生懸命な姿。
前の列の人に合わせながら楽しそうに踊っているのをみているのは気分がいいです。
バーンッ!!!と迫力ある演技が終了し、
決めポーズで終える彼女は
キラキラしていて美しかった。
「なんだか、別人みたいだねぇ~、
子羊ちゃん…」
レンが隣で熱っぽい視線で彼女を見ていたので
「みっ、見ないでいただけますか!!!」
と、目隠しをする。
「ハハッ、冗談だよ…
イッチーの恋路の邪魔はしないから…
でも、早く素直にならないと、
他の男にとられちゃうかもよ?」
「っ…そんなこと、っ!!!//」
「あるよ、
ほら…
皆が彼女を見てる…」
レンにそういわれて
辺りを確認すると…
あの方も…あの方も…あの方まで!?!?
クラスの半分くらいの男子生徒が
彼女を見ています。← 多分気のせい
でも、絶対に彼女を思う気持ちは誰にも負けません!
なんだか少しモヤモヤを抱えたまま
私たちは放送の指示のまま、グラウンドのスタート地点へ急ぎました。