第28章 トキヤ×チアガール
「照れちゃって~笑」
「レンっ!!怒」
「はいはい、悪かったって…」
「あ、飲み物…もうなくなっちゃったみたい…」
「俺、買ってくるぜ?」
「来栖、悪いな…」
「いいって。」
ドンッ
翔がレジャーシートから出ようと
靴を履こうとしたとき、
少しよろけて
誰かにぶつかってしまったようです。
『あっ、す、すいませんっ!!!;;;』
「あ、っわりぃ!!
って、□□か。」
『く、来栖くん!;;;』
「!!!?」
来栖くん、 ですって?
私は一ノ瀬さんなのに…
くんって、……なんて羨ましいのでしょうか。
「なに?お前、一人なの?」
『あ、いや…
じゃんけんで負けて、使いぱしり汗』
□□さんが見る方へ視線を向けると
和やかに手をふってくれている女友達がみえた。
よかった…友人…いたのですね。←失礼;;
「飲み物なら、一緒に買いにいこうぜ?」
『あ、はいっ!!』
そう言って二人で楽しそうに歩いていきました。
…なんだか、翔との方がお似合いな気がしてきました…
私なんて…
すると、
「イッチーもいけば?」
なんて、レンが横から
茶々をいれてくる。
「ムッ……」
でも、睨み付けると
「ごめん、ごめん、
つい、…奥手なイッチーがかわいくてさ…」
「え、なになに?
さっきの子もしかして、トキヤの好きな子?」
「なっ!?!?」
めざとい!
すぐにばれてしまうなんて…
侮れないですね…音也
「ほぅ…なかなか、美しい女子、だったが…
そういうことか…
で、彼女もアイドル志望なのか?」
「いいや、レディは作曲志望で
イッチーのパートナーだよ。
イッチーが彼女をパートナーに選んだんだよね?
俺はその時からアヤシイと思っていたけどね?」
「そ、そんなに早くですか!?!?」
私、分かりやすいんでしょうか
少々気を付けないと…
「あっ、二人が帰ってきましたよ!」
四ノ宮さんの声に
視線が翔へと集中します。
そんなにニコニコして…
なんだか、少し胸がいたいです。