第27章 日向×スク水
あれから月日がたち、
田中くんは退学処分となった。
龍也くんと私の関係は
相変わらずで
今日も先生の家から登校。
今日は水泳あるから水着着ないと…
可愛いフリフリの水着をよういしてたんだけど…
『あれ!?ないっ!?
寮に忘れた!?』
この袋に入れといたはず!
なのに……
私は愕然とした。
すると龍也くんが
後ろからそっと抱き締めて
「なにしてる?
早くしねーと遅刻だぞ?」
と言ってくる。
私は
『ここにいれてたはずの水着がないの!』
と言う。
「もとから入ってなかったんじゃないか?」
と言われて、
そうかも………ってなる。
でも、プールは出たいのに~!!
少し残念そうに龍也くんを見ると
俺、一着なら持ってるぞ?
と言う。
『へっ?』
なんで?と思いつつ
じっと見つめると
「いや、その…なんだ…
女子学生用のスクール水着のサンプルなんだが…
まぁ、サイズ合うかもわかんねぇし
いや…だよな…汗」
あ、そっか。
一応先生なわけだし、
そこそこ重鎮だもんね。
そういうのも当然かぁ…
少しシュンとしてる龍也くんに
『借りてもいいの?』
と聞くと
「あぁ!」
と嬉しそうにする。
そんなに?笑
って思いながらも
喜ぶ先生を見るのは嬉しい。
私はさっそく
水着を試着する。
『ん…』
ちょっとキツイけど、
うんっ、大丈夫そう!
いわゆる一般的なスクール水着だけど、
なんでまたこんな古いデザインに?
と思いながら水着の上に制服を着る。
だって、その方が楽だもんね〜
ガチャと洗面所のドアを開けると
龍也くんが壁にもたれて、待っていた。
『あっ、ごめん…
洗面所使う?』
って、
聞くのと同時くらいに
洗面所に入ってきて
私を抱きしめる龍也くん。
そのまま、
洗面所の鏡に向かされて、
後ろから抱きしめる龍也くんと鏡ごしで目が合う。