第27章 日向×スク水
すると、
龍也くんは何故かその言葉に傷ついた表情をして
私を抱き締めた。
『へっ!?!?』
「お前のせいじゃない。
もしもお前が、
それを認められないなら
俺が半分背負うから。
だから、俺には関係ないみたいに
言うんじゃねえ…」
そう言って強く抱き締める龍也くん。
私は許してあげるって言われても、
許さないって言われても
自分を許せないでいたし、
龍也くんを好きでいられる自信がなかった。
でも
『グスッ…りゅ、やぐぅぅん!!!!』
それが一番ほしかった言葉なんだって
今気づいたよ?…
「っ、…
ほんとごめんな…
気づいてやれなくて…」
『ううん……、
私がすぐに田中くんをフッてたら
こうはならなかったはずだよ…
ごめんなさい…』
「いいんだ…
それに、お前にあんな態度…
もう、お前を傷つけてばっかりで…
俺……っ…」
さらにギュッと抱き締めたあと
「でも俺は、 まだお前と一緒にいてぇ。
こんな俺でも…
お前のそばに居させてくれないか?」
と、震えた声で言う
私は
『龍也くん……
苦しいよ?』
と言う。
「苦しくねぇよ
お前に比べたら俺なんて…
それと、お前を傷つけた俺を
許さないでほしい。
お前が過去を背負うなら
俺も一緒に背負う。
そうやって半分にして、
お前が苦しまなくなるまで
一生そばにいたい。」
『っ……』
龍也くん…
そんなに私のこと…
思ってくれてたんだ。
『うん…
私はいいよ…
でも、同情とかだったら…』
「同情じゃねぇよ。
俺は俺を、お前はお前を
許さないでいる。
だから、許せる日が来るまで
二人で重いもん背負いたいんだ…」
『……うん…
でも、許せちゃったら終わりになっちゃう?』
「心配すんな…
俺は一生俺を許さない。」
『じゃあ、私の荷物が軽くなったら
龍也くんの荷物も背負わせてね?』
私が龍也くんの顔を覗きこむと